複雑型子宮内膜異型増殖症から子宮体がんへ。私の場合。

入院、手術、術後の検査について書いてます(*゚ー゚)

#12 子宮、卵巣摘出手術のための入院 二日目(手術当日 後半(手術開始前から翌朝まで))

手術室に入ると、先生、看護師さん含め8名くらいのスタッフがいて、4月の軽い手術とは違うんだと思い知りました。

とはいえ、硬膜外麻酔は4月子宮内膜掻把術の時と同じ。手術台に腰掛けクッションを抱え込むようにして背を丸め、看護師さんが私の肩を抑えます。そして最初の表面麻酔、続いて脊髄へ管を通していくわけですが、表面麻酔がチクッとする以外、痛みはほとんど無いんです(※注 個人差はあると思います!)。けれど…

  

  とにかく怖い!!

 

2度目だからもう慣れちゃって…なんてものではないです。なので今回も「怖い、怖い」と言い続けてました。でもそうすると看護師さんが「大丈夫ですよ」って声をかけてくれる。それがとても心強い。そして今回も4月と同じく途中で右手がクッションから離れてしまい、何かに掴まりたいのに今回は顔もクッションに押し付けてしまったから、何も見えない。かといって顔を上げると体制が変わってとんでもなく痛い目に合うんじゃないかと妄想して動くことができません。4月の時は看護師さんの服のポッケを勝手に掴ませてもらって安心できたのに…。それでも何かに掴まりたくて見えないまま手をバタバタさせていたのだと思います。そうしたら誰かが(といっても看護師さんしかいないと思います)、私の手を握ってくれたんです。結局、硬膜外麻酔が終わるまでずっと握っていました。終わってしまうとすぐに手術台に横になるよう言われるので、顔を上げた時にはもう誰が握っていてくれたのかわかりませんでした。お礼を言いたかったのに。

手を握ってくれた瞬間「助かった!」みたいな気持ちになったことは、おそらく一生忘れないと思います。大袈裟に思われるかもしれませんが、今思いだしても涙が出そうになるくらい私にとってはありがたいと思えることでした。

  

と、こんな感じで硬膜外麻酔を乗り切って横になると、このあたりから更にテンパってたんだと思います。「先生がいない…」というようなことを口にすると、先生が「いるよ。大丈夫」みたいな返事して顔を見せてくれたことは覚えています。それからすぐに口に酸素マスクを当てられ「これはただの酸素で、これから徐々に麻酔をかけていきますよ」と言われ、その2,3秒後にはもう意識はなくなりました。だんだん眠くなるのかと思っていたけれど、そうではなくて瞬時に深いに眠りについた、みたいな感覚でした。

  

そして次に目が覚めたのは「ルッカさん、終わりましたよ!」という声を聞いた時。場所はまだ手術室で横を向くと手術開始から3時間半ほどが経っていました。手術自体に要する時間は1時間から1時間半くらいと聞いていたので長かったのかな?なんてぼんやり考えていると、先生が「手術は無事に終わったけど、膀胱に傷がついたので縫いました。」といった簡単な説明がありました。

 

そしてその後、元いた病室ではなくナースステーションのすぐ隣にあるHCUという部屋へ。HCUというのはICU(集中治療室)と一般の病室の間に位置するもので、ようはICUに入るほどではないけれど看護師さんのすぐ側で経過を見るための部屋で、医療機器に囲まれた物々しい感じではありません。

その部屋に入ってどのくらいウトウトしていたのかわかりませんが、暫くすると母が入ってきて、なんだかんだで6時間くらい待ったと聞かされ驚きました。なんでも「待っていたら先生(執刀してくれた先生とは別の先生)がやってきて、『膀胱に傷がついてしまったので、今は開腹したまま泌尿器科の先生を待っています』って言われて…」と説明があったらしい。(手術の時間のことは退院後の外来で「子宮と卵巣自体は1時間ほどで取れたけど、それから膀胱についてしまった傷を調べ、縫うのに2時間ほど要した」とK先生から聞きました。)

  

母親が帰った後はK先生がやってきて、もう一度膀胱に傷がついてしまった説明と膀胱を1cm程縫ったと再度説明がありました。そして残念なお知らせとして「膀胱のバルーンは一週間抜けなくなりました。」と。

不思議なのですが、この話を先生から聞かされたことはよく覚えているのに、自分がどんな返事をしたのかは全く覚えていません。手術中、喉に入っていた管の影響で声が出しづらくなっていて返事ができなかったのかもしれないし、どうだったんだろう…。

  

ちなみに術後の傷は、脊髄からの痛み止めや飲み薬がよく効いて我慢できないようなことは一度もありませんでした。が、腰痛持ちの私が本当に我慢しなければいけないのはここから。

   
4月の子宮内膜掻把術後も麻酔が切れてから翌朝まで腰痛がとても辛く、覚悟はしていましたが20時頃から腰痛勃発。今回はお腹を切っているから本当に身動きできません。点滴、膀胱のバルーンの管、お腹から出ている2本の管、背中から出ている硬膜外麻酔の管(←術後は痛みどめの薬を入れる管となります)、酸素マスクのどれもが気になる。それから血栓防止のために両足をエステマシーンみたいな器具に入れられて、それが膝から下を空気で圧迫、解放を繰り返すのも気になる。だんだん我慢できなくなって腰に湿布を貼ってもらったったのですが、貼ってもらうのも体をなんとか横向きにしなければならないので本当に大変なんです。それに子宮内膜掻把術の時もそうでしたが、湿布は正直、張ってヒヤッとした瞬間がピーク! 効き目はほとんどありませんでした。

しばらくすると、硬膜外麻酔の管から腰痛の痛み止めを入れてもらえたのですが、これも効き目は小一時間。一瞬ウトウト…っとして、これでやっと寝られる!と思っても血栓防止用の機械の圧迫で目が覚めたり…。薬の効果が無くなってもう一度とお願いしても、4時間は間隔を開けなければ再使用はできないと言われ、湿布を何度も貼りなおしてもらいながらはやく4時間経って欲しい、朝が来て欲しいと願い続け、そしてほぼ眠ることなく時計をにらみ続けて朝を迎えたのでした…。